Congratulations
Congratulations
2024.04.04
Congratulations
この景色がみたくて去年は熊本から静岡へ駆け付けた。体調不良で出遅れたので、着いた頃には桜は散っていた。
それから1年間悔やみ続け、今年の春は絶対ここで光芒と満開の桜を撮ると決め込んでいた。
なかなか開花のタイミングが掴めず、スケジュールを組むのが難しく、苦戦した。
去年の悔しさもあって、開花情報が出る前から現地へ行き、自分の目で開花状況を確認した。
見頃を迎えてから8日間。
毎日、毎朝現地へ行き、早朝、いや、深夜から行われるポジション争いに参加する。
天気が良すぎて霧が出なさそうと分かっていても、不意に流れ込んだ霧に光が差してしまうと、今年賭けた思い、時間が崩れてしまう。
それが怖くて、ずっと粘った。
見頃を迎え3日ごろをピークに段々と花びらの色が弱まったり、新芽が出てきたりと、おわりの予感を感じた。
晴れた環境で満開の桜をみれただけでも、十分か。
と、思いながらも、2年前にSNSで流れてきた強烈な光芒と満開の桜
の画像が忘れられず、完全に散るまで粘り続けよう。
と思っていた。
しかし、天気があまり良くない事もあり、大雨が予想された日に私は別の桜を撮りにここを去ろうと思っていました。
移動を開始し、山を一つ越えようとした時、その山は土砂崩れが起きていて通行止めになっていた。
迂回路を通れば行けなくもないが、1日に使えるガソリン代に制限がある私は、新たな桜を撮りに行く事を断念し、この桜の麓へ帰ってきた。
そこで天気予報を見ていると、朝日が差しそうな予報に。
もしかしたら桜は散っているかもしれない。
それでも最後に狙ってみようと思い日が登る前に現地へ行くと、立ちこめる霧。
道中には青空が広がっていた場所もあったため、期待が膨らむ。
ここは山に囲まれた地で、日がのぼっても、日が差すまでに1時間ほどかかる。
それまでに動き続ける霧や、雲でどういった展開になるか全く予想がつかなかった。
日が差す時間の直前まで、空はどんよりしてしまい、日も入らないかと思った途端空が晴れ始め、霧を纏い、光芒が現れた。
やばいやばい。と夢中になりながら慌ててシャッターを切る。
レンズも変え、写真も撮り、動画も撮り、高台を登ったり降りたりして、ベストなアングルを探す。
長く纏うかと思った霧は予想より早く消え、その儚さがまた美しい。
ロケハンから含めると10日間のチャレンジ。
私はここが日本一の一本桜だと思う。
今年はここに全身全霊で挑むと決めて良かった。
いつも応援してくれる皆さまに少し、絶景で恩返しが出来る気がします。
みなさんにより良い一枚を届ける為に朝から晩まで歩き続ける。
人生を賭け、絶景を求めた末に見えた景色。
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珍しい自然のアートでお部屋を彩ってみてはいかがでしょうか。